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『新しいつながり方』のこと
“ポスト資本主義社会”の探究を深めると、
自分の《内側》から満たしていくことが
いかに大切かがみえてきます。
一人ひとりが
【自分とつながった】状態で
社会とつながることができるから
全体がとても柔軟でしなやかになっていくんですね^^
以前の記事では
【自分とつながる】ということについて探究してきました。
今回の記事では、
【他者とつながる】
ということについてもう少し深めてみたいと思います。
——–
前々回の記事で探究した
『新しいつながり方』は、
一見すると“無個性”のように見えるイメージです。

《内側》と《外側》のバランスがとれている、
ということを表現しようとしたらこんなイメージになってしまったのですが誤解されないでくださいね^^
『新しいつながり方』では、
“無個性”どころか“自分らしさ”によって他者とつながっていきます。
“自分らしさ”で他者とつながる…?
むしろ個性がぶつかり合って、
こんな感じ↓にならないの?
なんて気もしてしまいますよね。

もしそんな誤解があったとすれば
“自分らしく生きる”
という言葉に語弊があるのかもしれません。
このブログでは
“自分らしく生きる”ことをこんな感じで定義しています。
過去記事から引用してみますね。
ただ自分を知っていくことの
積み重ねだと考えるとわかりやすいかもしれません^^
気づいていなかった自分に気づき、
それを受け容れ、
それを受け容れた自分なら
なにを望んでいくのか?
と向き合いながら、
軌道修正をしていく。
それとともに
身体が楽になっているか、
もひとつの指標になります。
そのうち、
自分に秘密にしている自己の
存在が減っていきます。
そして、
気づけば
“自分に正直に生きる”
ということがやりやすくなり、
“自分らしく生きる”
ということが体現されていきます。
(引用:過去記事/“本当の自分”探しは迷宮入りのはじまり)
多くの人にとって、
“自分を知る”ということは、
なんとなく自省や自己否定のために
なされている側面があります。
それは【思考】で
自分を知ろうとしているからかもしれません。
意識することなく日々を過ごしていると、
“愛されること”に重きをおいている【思考】についつい振り回されてしまいます。
「どうすれば愛されるのか?」
「どうすればうまくいったのか?」
をたえず考え続けているんですね。
(このことについて、
詳しくはこちらの記事を^^)
過去や未来を行ったりきたり。
“今ここ”にとどまることができません。
そこで、
【身体感覚】の力を借りてみると、
“自分を知る”ということが
なにも自省や自己否定のために
なされることではない、ということを深く理解することができます。
そして
【思考】に振り回されることなく
“今ここ”をしっかりと感じることができます。
それもふわっと自然な形で^^
《外側》に力をもたせることなく、
“そのままの自分”でそこに存在することができるようになるんですね。
誰かを強く支持する必要もなければ、
誰かを執拗に責める必要もありません。
だからイメージにすると、
こんな感じになっていくんですね^^

“結局ヒトが一番怖い”というトラップ
たとえば
“結局ヒトが一番怖い”というテーマは、
音楽や映画などあらゆる分野であつかわれますよね。
それが事実でもあり、
それを自覚している私たちもいるんだろうと思います。
けれど、
“結局ヒトが一番怖い”という概念を、
私たちが事実以上に呑み込んでしまうのには原因があります。
それは、
自分の中《内側》の恐れや弱さを
見て見ぬふりをしたまま
《外側》と関わろうとしているからなんですね。
その恐れや弱さは、
“インナーチャイルド”や
“モンスター”と表現されることが多くあります。
(私は“インナーチャイルド”より、
“モンスター”という表現のほうが
潔さを感じられて好きなので、この記事では“モンスター”という言葉を使いますね^^)
自分の中のモンスターが
一番やっかいで手を焼く存在であり、
また最大の味方でもあると知っていれば
“結局ヒトが一番怖い”なんて言葉は
ピューっとどこかへ飛んでいってしまうかもしれません^^
私自身、
これまでも自分のなかの
モンスターを見てあげられるように
心がけてきましたが、
(実際は【身体感覚】にゆだねていたので
いつでもOKよ♪のスタンスでいただけ^^)
“まだ直視したくないなぁ”と感じる
モンスターもいるような気がしています(笑)
でも今はそのままにしています^^
きっと、
「あ、今ならいけるかも!」
と思える瞬間がやってくることが
これまでの経験からわかるからです。
ゆだねるということの記事でも
探究してきたように、
「~してみようとする」
という態度だけでも充分なんですね。
つまり、
「自分のモンスター(恐れや弱さ)と
向き合わなければいけない!」
ということではなくて、
「自分のモンスター(恐れや弱さ)と
向き合ってみようとする」というスタンスだけでOKということ。
自分の《内側》にそんな存在があるんだ、
と感じてみるだけでも
《外側》に力をもたせる必要がなくなって・・・

だんだんと《内側》と《外側》のバランスが整っていくんですね^^
この変化を一人称で表現すると、
《どれだけ本質的な自分(魂)を体現しているか》の記事で探究したこのイメージがわかりやすいかと思います。

こんな感じで、
Spirit(本質的な自分)が解放されるほどに、
《内側》と《外側》のバランスが整っていくんですね^^
——–
私は長いあいだ、
いろんな領域でお客さまと直接かかわる仕事をしてきました。
もちろん、
お客様のなかには“クレイマー”と呼ばれる人たちもいます。
クレイマーの人たちのクレームに、
本当のクレームはほとんどありません。
クレイマーの人の多くが本当に求めているものは「問題の解決」ではなく「自分への理解」です。
その在りようを一見すると、
まるで《内側》がとても強くなっているから
自己中心的になっているかのように感じられるのですが…

本人が《内側》を無視し続けることで
《外側》に力をもたせてしまっている、
というのが本当のところなんですね。
クレイマーさん自身が、
自分のなかのモンスターを見ないようにしているために
受け入れ先を失ったモンスターたちがそのままこちらに向かってきます。
ご本人はそんなことに気づくこともなく
「あんたのところの商品が〇△…」
と捲し立てるように話し続けます。
主(あるじ)に無視され続けたモンスターは
「もっとこっちを見て欲しい」
「もっと私を理解して欲しい」
「もっと愛して欲しい」
そんなことを訴えてきます。
でも残念ながら
他人である私にそれはできません。
主(あるじ)が“愛されたい”と望むとき、
モンスターは主に“愛されたい”と望んでいます。
“主に愛されている♡”と感じたモンスターは
今度は全力で私たち主に寄り添ってくれます。
“愛されること”より
“愛すること”をさきにしてみたほうが
世界が豊かになるとはそういうことなんですね。
こちらの記事でも書いていたように、
細胞たちに送った“愛”は、
自分の内側で大きく循環しはじめます。
あらゆるレイヤーに存在する
“つながり”によって、
細胞レベルで起こることは、
他者とのレベルにも影響を与えます^^
【資本主義社会】にも原因がある
私たちが
《外側》に力を持たせてしまうのには、
もうひとつ原因があります。
それが今回探究した【資本主義社会】です。
【愛する能力】と【愛される能力】の記事で
書いていたように、
この世界では“愛されること”に
最大の関心が向けられています。
異性から“愛されたい”、
家族から“愛されたい”、
お金から“愛されたい”、
お客さんから“愛されたい・・・
そして、
“愛される”ための
商品やサービスは売れますよね。
そうなんです。
商品やサービスが売れるんです。
今回の《経済社会》の探究のなかで
【資本主義社会】とは、
人間の根底にある
「より多く儲けたい、より良い生活を送りたい」という欲求を利用した仕組みだ、という話がありました。
たしかにそうした欲求が、
私たちのなかにあることは理解できます。
だからその欲求を刺激されることで
私たちが“愛される”ための行動をしてきたことも否めません。
もちろん、
この仕組みのおかげで“競争”がうまれ、
人々に“やりがい”をもたらし、
人々を幸せにしてくれるモノやサービスもたくさん生まれました。
けれど、
《組織づくり》の探究から、
これまでもずっと時代に適応してきたように
今もなお《女性性》を取り入れて進化し続けていることがみえてきましたよね。
このことは、
【資本主義社会】の成立を手伝ってきたのは
“私たち人間の未熟さ”でもあったことの証明のように思います。
“未熟さ”とはネガティブな意味ではなく、
“のびしろを残している”というポジティブな意味合いです。
《組織づくり》の記事で探究してきた
こんなイメージがありましたよね。

これまでは、
【思考】の弱みが露呈する形で
さまざまな刷り込みのままに、
私たちは
“愛されなければ!勝たなければ!”
と思い込んで商品やサービスを買い求めました。
【資本主義社会】によってもたらされた
あらゆるコンテンツによって、
“人と比べること”がくせのようになっていました。
いい学校へ通ってる?
いい成績をとってる?
コンクールでは入賞した?
友達はたくさんいる?
素敵な服をたくさんもってる?
理想の恋人はいる?
だれよりも稼いでる?
ちゃんと結婚してる?
子どもは二人いる?
いい教育してる?
恥ずかしくない肩書はある?
老後に2000万円の貯金はある?
個性的でいられてる?
普通の生活のままでいいの?…
挙げればきりがありませんね^^;
けれど、
これからの私たちが
《女性性》を取り入れることで
「多く儲けたい、より良い生活を送りたい」
という欲求よりももっと深いところから湧いてくる“なにか”によって、
これまでとは行動も変わってくるのではないかと考える余地は十分にあります。
——–
少し長くなってしまうので、
記事をわけてもう少しだけ
“ポスト資本主義社会”の探究を続けますね^^
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Q.「ソマティック(身体性)とは?」
●【概念編】
⇒思考(左脳)と身体感覚(右脳)のちがい①~⑤・<最終章>
※<最終章>までの連続シリーズです。
●【本質編】
⇒ソマティック(身体性)な探究~本質編~
●このブログでは、
【パーツ心理学】にもとづいて、
身体の細胞や感情に対して
“擬人的”な表現を多く用いています。
自分と向き合ったり、
感情と距離をおくことを優しく
手伝ってくれる神経生物学的な考え方です^^